温泉ツウ大注目の雨飾荘を基地に、栂池自然園&小谷を探勝
「一度は泊まりたい温泉宿のひとつ」と温泉達人として著名な飯出敏夫さんも太鼓判の山のいで湯が小谷村にある「雨飾荘」(あまかざりそう)。日本百名山・雨飾山の登山基地としても人気ですが、「こんなに素敵な宿を山男・山ガールにだけ独占させるのはもったいない!」 との声が温泉ツウ、旅の達人から湧き上がっています。
まずは温泉ツウがすすめる源泉かけ流しの温泉に入浴
一時期、「隠れ家的な宿」というのが流行りましたが、「小谷温泉奥の湯」の雨飾荘は、まさにそんな言葉がピッタリの宿。
姫川沿いに走る国道143号から雨飾山方面にクネクネと山道(舗装されていますが、対向車に注意してのんびりドライブを)を登ること12km、25分ほどのドライブで到達するのが雨飾荘です。
山奥の一軒家という感じながら、高級旅館をおもわせるようなどっしりとした造りなのは、
「もともと企業の保養所だった建物で、それを再生しています」(雨飾荘支配人の倉科由さん)
という話を聞いて、納得。
自慢は、温泉と料理。
「豪雪地帯なので冬期間は休業する秘湯の宿ですが、温泉好きならぜひ一度は泊まってもらいたい宿。一度泊まってみれば、常連になること請け合いです」
というのは、食と温泉に詳しい(『夕刊フジ』に食と温泉の連載を掲載)板倉あつしさん。
温泉は旅館の内部に内湯と露天風呂、さらに徒歩数分のブナ林の中に露天風呂(雨飾高原露天風呂)が配されています。
泉質はナトリウム-炭酸水素塩温泉で53.8度(源泉温度)の源泉かけ流し。
「雨飾高原露天風呂はワイルドでぜひ入浴したい風呂ですが、登山者や日帰り入浴の方にも開放されているので、宿泊者の特権を生かして、朝風呂が断然おすすめ!」(板倉さん)
とのこと。
なぜなら、ブナに囲まれた露天風呂が早朝なら「プライベート露天風呂」状態で、しかも(一晩中かけ流しになっていたので)「一番風呂はお湯もきれい」というのがその理由。
「内湯とそれに併設の露天風呂だけでも大満足ですが、朝はとにかく、億劫(おっくう)がらずに雨飾高原露天風呂へ!」と板倉さんは力説します。
常連が多い最大の理由は、信州にこだわる料理の美味しさ!
さてさて、雨飾荘の魅力は温泉だけにとどまりません。
「常連になりたくなる、最大の理由は、食事です。小谷村の山菜(夏場)、きのこ(秋)、清流岩魚、信州ハーブ鶏、プレミアム牛、シナノユキマス、信州蕎麦と、信州の山の食材に潔く絞った料理は、おいしいものばかり」と板倉さん。
その料理は、「あっぱれ!というほどの内容」で、「しかも泊まるたびに改善があって、次に予約するのが楽しみなほど」なんだとか。
実際に、味わってみると、山菜や川魚を上手にアレンジして、おしゃれな会席料理に仕上がっているのです。
山の旅館というと、「子供が料理を嫌って・・・」なんて話を耳にしますが、雨飾荘はファミリーにもおすすめです。
こんなに素敵な宿なら、さぞかし、満室かといえば・・・、「平日には空きがあることも。ネットで満室と出ていてもとにかく電話で確認してみてください」(倉科支配人)。
「ブナの黄色、いわゆる黄葉が素晴らしく、宿の近くにある鎌池はブナに囲まれていて、それを目当てに来る人も多いんです」(倉科支配人)
とのことで、紅葉シーズンはさすがに混雑。
2018年の紅葉は、例年より1週間ほど早くピークを迎えそうで、栂池自然園で9月下旬〜10月上旬、雨飾荘周辺で10月中旬〜下旬頃と予測されています。
狙い目は、紅葉シーズンの終わりからクローズ(2018年は11月22日宿泊分)までの間。
「11月は散り紅葉を眺めてのんびりしていただける、ツウ好みの時季ですが、雨飾荘までの道が朝夕は凍結するのでスタッドレスタイヤでお出かけください」とのこと。
ちなみに、来年度の予約は2月1日から受付で、営業は残雪の状態(除雪作業の都合)で変動がありますが、例年は4月中旬営業開始です。
宿の空きに合わせて出かけるか、散り紅葉を狙うか、来年にするか・・・迷うところですなぁ・・・。